マザーグースも知らない
――女の子はお砂糖とスパイスでできている。 ならば、男だってそんな素敵な言い回しがあってもいいんじゃないだろうか。カエルやカタツムリ それに子犬のしっぽなんて、いくらなんでも酷いんじゃなかろうか。 そんな現実逃避をし…
続きを読む →――女の子はお砂糖とスパイスでできている。 ならば、男だってそんな素敵な言い回しがあってもいいんじゃないだろうか。カエルやカタツムリ それに子犬のしっぽなんて、いくらなんでも酷いんじゃなかろうか。 そんな現実逃避をし…
続きを読む →「湘南の砂浜ってなんか……色黒っすよね」 先日部活で行った砂浜ランニング。休憩中にそう同意を求めてきたのは宮城で、そうか?と首をひねったのは三井だ。こちとら、物心ついたときから身近にあった海だ。改めてそんな事を思う機会…
続きを読む →春はルーソ。 やうやう白き山のような白足袋、玉肌ひかりて、折り曲げたるスカートの細いプリーツたなびきたる 枕草子で清少納言が絶対に詠んでいないような情緒もへったくれのない句。そんな句が脳内で右から左へと流れていきなが…
続きを読む →江ノ島が右手に見える水平線が暁色に染まる先に、黒い毛玉がわさわさと飛び跳ねている。目を凝らして見ると、その毛玉は黒い毛並みをなびかせた大型犬のようだ。 ついさきほどまで隣にいた男が、飼い主から借りたらしい手のひらサイ…
続きを読む →流川家のリビングのホットカーペットの上に、190㌢近い大男が丸く転がっている。 こうやって、食べた後にすぐ眠ってしまう姿は、小学生の頃と全然変わらない。それに薄手の毛布をかぶせながら、小さく笑みを浮かべてしまう。 生…
続きを読む →砂でざらついたボールの感触は、母の揚げたおやつのシュガードーナツと似ている。 そんなどうでも良いことを考えながら、流川楓は手のひらでボールをパンパンとはたいた。晴天の空。太陽は少しだけ西に傾いている。時計を持ってきて…
続きを読む →じりじりと肌を焦がしていく太陽の日差しは、日本のそれよりも数倍強い。首にかけていたタオルを広げて頭にかぶせる。熱中症予防のために水分はしっかり摂っているが、まさかこれほどとは。さすが赤道に近い国だな、と隣の男に笑いかけ…
続きを読む →「え、今から!?」 そんな独り言をつぶやきながらも、私の手はスマートフォンに通知されたバナーを脊髄反射でタップしていた。 ラブストーリーは突然に。推しのきまぐれは突然に。いつ何時でもあっても、推しがインスタライブをす…
続きを読む →2021年るみつの日に書いたもの NBAプレイヤー流川×高校教師三井
続きを読む →一度は自分のサインを考えたりすることあるよね、って話
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